読書は好きだけど、難解な本や、古典などは避け、安易に理解できて、共感できるポイントを探しながら読む、というのが私の読書スタイル。昨日聞き終えた本は、ある意味私にとって異質な本となった。
“どうせ死ぬ この世は遊び 人は皆 1日1講義1ヶ月で心が軽くなる考えかた” 中田 考 著
和田秀樹さんの著書に出てきた同級生で、イスラム教の方だよな、くらいの知識があってなんとなく聞き始めたけど、なんというか、言葉表現が過激というか、地上波にはのせられないような、SNSで発信したら炎上しそうな感じで。結構びっくりさせられるんだけど、筆者の主張を聞くと、そういうことか、なるほどね、と納得できるような、感じで。今まで思ってもみなかった思想に触れた感があって、読書の醍醐味だな、と感じた。
私はその時々で自分の考えをしっかり持つことを心がけているけれども、結構その考えが変わる。中田考さんの著書に触れたことで、私の何かが反応したのかもしれない。昨日は面白いことがあった。
ハスちゃんは中2。進路説明会なるものもあり、明後日までに志望校を書いて親がサインをして提出することになっている。本気で、もうハスちゃんを公教育から解放してあげたいなぁと思うようになり、高校に行くかどうか、からのスタート。楽しいと思えなそうな高校に、校則に縛られながら通うのは、ハスちゃんの幸せだと思えない。だから、通信制、S高みたいな場所を選んで、自由な時間を手に入れるのがいいのでは?と感じていた。
ハスちゃんは絵を描くのが好きで得意だから、美術系の高校に興味があるか聞いたことがある。すると、絵は趣味でいいから、学校で学ばなくてもいいと言った。美術系の高校は近くにはないし、ちょっとほっとした。
修学旅行の学校見学で訪れた東京コミュニケーションアート専門学校をいたく気に入り、2024年4月開校の高等課程に行きたいと興奮気味に言われた。高校から東京に出すことは、いろんな意味で出来ないと話した。大学になってから行ける様、準備しよう、と説得した。やっぱり、アートとか、そういう分野が好きなんだなと思った。
広島県下の高校で、美術系の学科があるのは1校だけ。祖父母宅からなら1時間半くらいで通える学校だけど、公立校では県下で最も偏差値が高い!それを知って、私の中ではその高校はターゲットから消えた。ハスちゃんはテストで高得点を取るようなタイプではなく、偏差値が高い学校は合わなそうだと思った。
志望校は、県下の公立で一番自由度が高そうな、生徒が生活を楽しんでそうな学校をハスちゃんに提案した。ハスちゃんもそこがいいと言った。もう1校くらい書きたいねと話したら、「先生が美術系だと唯一M高校にあるって言ってた」と言う。それを聞いて、M高校は偏差値高いんだよー(ハスちゃんの成績で志望する高校ではないよという気持ちで)言った。
で、昨日の朝急に「偏差値?なんでそんなもの気にしてるの?ハスちゃんがやりたいと思うことがあるかどうかが重要なんじゃない?」という思いが降りてきて。確かにそうだ、私は成績とは偏差値とかそこに囚われてるけど、そうじゃないわ!と思って、M高校の倍率を調べた。1.3弱。推薦入試は実技(デッサン)の配点が高い。受けてみたらいい。M高校をハスちゃんに薦めようと思った。
ハスちゃんは私の提案を聞いて、興奮気味に、「やる、がんばってみる」と言った。なんだか人が変わったようだった。一皮むけた感じで。公立高の入試選抜にはつきものの、調査表について話した。
今までの成績はもう変わらないけど、調査表を少しでも良くするために明日からできること、をアドバイスした。授業を熱心に受けること。先生にこの子前向きに頑張ってるなと感じてもらえるような姿勢でいること。それするだけで、成績1ランクアップすると思うよ。先生も人間だからね、と私のアメリカ留学時代のエピソードを交えて話した。
アメリカ留学してすぐ現地公立校へ通い、Englishの授業で苦労した。読んできてと渡された分厚い文学小説、知らない単語が頻出し、辞書で調べながら読んでいたら、いつも課せられたページの半分くらいまでしか読めない。不安で焦りながら、授業後毎回先生に状況を話して、たくさん質問をした。テストもやはりそんないい点は取れなかった。Fはとらないはず、と心配していたけど、蓋を開けたらAという成績を頂いた。狐につままれた気分。私がA?恐らく、私の必死さ、努力を買っていただいたんだと思う。思えば、ちょっと冷たい感じのする年配の女性教師だった。そんなに生徒から質問されたりするタイプではなく、質問しがたい雰囲気の方だった。Fとったら帰国、というルールがあったから、なりふり構わず質問した。それがよかったんだろうなぁ。
それを聞いた後、ハスちゃんが「よし、明日から授業中は絵かくのやめる!」と言った。笑。絵かいてたんか~い!