新しい場所に着いて、少し落ち着くと、少しというのは1日、2日かな、荷入れが終わって、役場での転入手続きとライフラインの諸連絡が終わったら、私は不安になる。大体の人は、そんな不安な気持ちがあって、自分の生きる環境を変えることを躊躇するんだろうな。私はよく勇気があるね、とか、度胸があるね、と言われる。急に外国行く、とか、奄美に行く、とか、それも旅行じゃなくて生活する、と言い出すから。より良い生活が送れると思ったら、行く!という馬力はある。何も怖くない。毎日の生活をより良くできるんだから。でも、人並みに不安な気持ちはあって、それが新天地に移動してから数日で訪れる。今、だ。
広島から奄美に引っ越した時もそうだった。意気揚々と移動して、そして不安になった。知り合いは1人、2人くらいだし、そんなに親しくもない。子供もまだ学校が始まっていないから、友達がいない。親子ともどもブルーになる。奄美で初めて住んだ地では、春休みだというのに、外で子供が一切遊んでいなくて不安になったなぁ。
広島県福山市の田舎に住むことになり、また同じ気持ちになっている。子供がより輝ける学校を選んで移住してきたけど、カメちゃんは6日、ハスちゃんが7日から学校がスタートする。そこまでは友達ゼロの状態。もちろん一緒に遊べる友人もいない。私は子供が友達と楽しく外遊びしているのをみるのが、幸せと感じる。だから、今この状況は辛いし、せっかく引っ越ししてきたのに、子供が楽しく過ごせなかったら、なんて考えるとブルーになる。
ここ、新たに住むことになった地は、福山の人からしたら”過疎地”らしい。過疎地にも定義がいろいろありそう。老人が多いのが過疎地なのか。私からしたら、車で5分走ったら大きなスーパーとホームセンターが2つ、図書館があり、ガソリンスタンドが何個もある。コンビニもある。めちゃくちゃ便利なのに過疎地なのか。確かに、私が住んでいる場所はいきなりかなり田舎。それでも奄美で住んでいた場所は最寄りのスーパーまで車で20分だったから。5分でスーパーはどこでもドアを手に入れたくらいの便利さ。
奄美以外でもあったのか、と思った、汲み取り式便所。この地域はまだ汲み取りの家庭が大半。インターネット工事を申し込んだら、2か月待ち。wimax とかNTTを介さないネットはサービスエリア外、と、なかなか奄美の僻地に負けない不便さ。うん、私にはこれくらいがちょうどいい。徒歩圏内にコンビニがないことも気に入った。
奄美のあの躍動感あるパワー溢れる感じが懐かしい。新居が片付いたら、私が何かを生み出せたらいいなぁ。そして子供たちが学校で輝けたらいいなぁ。学校じゃなくてもいいんだけど。輝ける道を見つけられますように。