ハスちゃん、6年生。最後の小学校の学習発表会。超小規模校なので5・6年生5名と担任の先生1名で奄美が世界自然遺産に登録されたことを受けて、奄美の自然を守るという題材で創作劇をしました。
今回よかったなぁと思うのは、先生が完全に子供たちに企画演出を任せてくれたこと。ハスちゃんは張り切って台本を考えていました。題名を守るぜ!奄美の自然じから、守るぜぃ!と小さなぃを入れたこだわりや、練習してみて持ち時間が20分なのに尺が全然足りないから、ゆーっくりとセリフを言って、大きな動作で演技するという気づきを得たり。
今年はコロナの影響で春に予定されていた修学旅行が、運動会が終わって、学習発表会の2週前に変更になり、学習発表会の練習が1週間しかできない状況でした。満足に練習できない中でも、小道具も子供たちが作っていた様です。
本番、思った通り、あまり出来は良くなかった。笑。ハスちゃんも日記に書いていたけど、20分の持ち時間があったのに、6分で終わってしまった。面白いとおもったところで全然受けなかった。
帰宅してきたハスちゃん、超不機嫌。「楽しくなかった、全然楽しくなかった」とふてくされている。その不機嫌モード、こっちも楽しくなくなるからやめてよ、学校の行事なんて、そんなもんでしょう、なんて失礼な声がけをしながら、楽しくなかったって、自分たちで考えて作れた劇なのに、何がそんなに楽しくなかったの?と聞いたら、思ったようにできなくて、ウケなくて悔しかったみたい。その悔しさが、楽しくないという表現になったみたいです。
それが分かってから、楽しくなかったというハスちゃんが、何かとても大切な経験をできた気がしてうれしかった。それが分かるまでは久しぶりの親子喧嘩したんだけどね。
普通、20分の持ち時間の劇で5・6分しか尺がないと、先生が色々アドバイスしたり介入すると思うんだけど、それをしなかった。ちゃんと失敗させてくれた。ハスちゃんにそれを伝えて、小学校時代に、思ったように何かを作り上げられなかった経験をさせてもらえてこと、とっても幸せなことだよ。普通は先生が失敗しないように何とかしちゃうからね、と話しました。
もしかしたら、先生もしたくても介入する時間すらなかったのかもしれない、今年は。子供たちにしっかりと失敗させてやろう、なんて考えてはなかったはず。でも、どんな理由であれ、今回の楽しくなかった学習発表会は、ハスちゃんにとって重要な経験になったことでしょう。