「私は、太陽」「私は、太陽だから」
一体何度心の中でつぶやいただろう、この言葉。とても良い言葉、というか「呪文」を思いついたものだ。この呪文が無ければ、また我が家は戦場と化していたかもしれない。
昨日から今朝にも本当に何度イライラしたことか。ハスちゃんに対して。でも、その度にこの呪文を唱える。すると、何とかハスちゃんと私の間に亀裂の入る言葉を発することを堪えられている。
何度言っても、学校から保護者宛てのプリントを出さない。ゴミをゴミ箱に捨てない。高かった雨合羽をなくす。極めつけは、水筒を忘れて学校へ行く。 ハスちゃんは、給食の牛乳はとっていないし、水道水は嫌がって飲まない。水筒を忘れたら水分ゼロなのに、なのに、忘れる。腹立つ。けど私は太陽だから。ぐっと我慢。
雨だから車で送迎の日。一旦家に戻って、ゴミを出してハスちゃんの水筒を届けよう。ハスちゃんの部屋のゴミも捨てようとゴミ箱を見ると、牛乳パックが2つ。飲んでいない、中身が入っている牛乳が2つ捨ててある。
そもそも、牛乳とってないから、間違って渡されたなら断って欲しいし、捨てるなら中身捨ててから、ゴミ箱に入れて欲しいし、もう謎だらけで爆発しそうになる。
学校に水筒を持っていき、ハスちゃんがお世話になっている養護教諭と話す。ハスちゃん、給食は保健室で食べていたけど、3日前くらいから教室で食べるようになったらしい。教室で食べるようになって、お休みの誰かの牛乳がハスちゃんに配られてるのだろう。私牛乳飲まないからいらない、その一言が言えないのか。私にはよくわからないけど、言いづらいんだろう。
あんなに批判めいたクリティカルなツッコミを入れたり、言わない方がいいことを言ったりするくせに、言うべきこと、言ったら周りが助かること、は言わない。そんなのってある?もう謎すぎる、私にとっては。
養護教諭は、ハスちゃん最近クラスで話せる子が増えたようで楽しそう、みんなハスちゃんが絵が上手なこと知ってるから全然関係ない男の子(生徒会)からポスター描きを依頼されたり、最近頑張ってますよ!と言っていた。
水筒、届ける任務があったからこそ、聞けた話。「水筒忘れてくれて、ありがとう」と本心とは裏腹に口に出してみた。