キャリコンロープレ3回目

3回目は、自分でも驚くほどの成長を感じられた。少し、楽しさも感じられた。何が楽しかったかというと、面談中に相談者が色々話してくれたこと、そして面談終了時に、相談者の気持ちの変化が確かに感じられたこと。うれしかった。

ロープレに臨む前に、スーパーバイザーの方に目標を聞かれる。今回は、前回指摘された出来事、事象を聞きがち、というところを改善したい。感情を聞きたい。そして、伝え返しが機械的だと言われたので、そこも注意したい、と言った。

3回目のロープレ後、クライエント役、オブザーバー役、スーパーバイザーの方、3名とも、私が掲げた目標についてのコメントは無かった。ホッとした。自分が気付いた超えるべきハードルを越えられた気がした。本当にホッとした。うれしいよりも、ホッとした。それくらい、1回目~2回目のダメージが大きかったんだと思う。

クライエント役が発する感情ワード、感情が潜んでいそうな強いフレーズ、を、間をとることを意識しながら、伝え返しをして、その感情について、さらに質問をしていった。そうしたら、もちろんyoutube動画のキャリコン女性のように、とは言わないけれども、クライエント役がどんどん出来事や状況を話してくれた。すごく楽だった。感情に関して聞いていくだけで、相談者が置かれている状況が見えてくる。感情を入口にしたオープンクエスチョンだと、相談者が話しやすいところ、話したいところを選んで話してくれることが実感できた。

クライエント役には、あまり話しすぎない。設定は小出しにするように、との指示がある。クライエント役をしてくれた方は、あまり話しすぎないように、と思っていたんだけど、なんだかすごく話しやすくて、話しすぎちゃった、と言ってくれた。うれしい。あんなに、先生やスーパーバイザーの方が、感情を聞きなさい、と繰り返し言う意味が、ようやく分かった。

3回目のロープレ講習が終わって、全員が感想を言った。2人くらいが、「質問力をつけたい」と言った。私以外のみんなは同意していたと思う。先生やスーパーバイザーの方も、もちろん、うんうん、と聞いている。さすがキャリコン有資格者。とにかく、私達の発言を受け止めてくれる。

キャリコンにとって、「質問力」というのが、私には違和感を感じる。感情を聞くために発する言葉が「質問」であるならば、「質問力」でいいのだけど。私が気付いたのは、「質問力」は大して大切じゃない、ということだから。「質問力」ってどうしてもキャリコン主導、キャリコン発信な印象がある。うまい質問をする、みたいな。

キャリコンは、黒子だ。クライエント次第で、次の言葉が決まる。全ては相手次第。大事なのは、キャリコンの一挙一動をキャッチして、それ!というワード、感情が漏れ出しているフレーズを捕まえて、味わって、うんうん、と共感を伝える。そのうえで、そのフレーズに関して聞く。その思いって、どんな感じ?その思い、について教えて。それって具体的に教えてくれますか?それだけで、クライエントは気になっている事、話してくれる。話してくれるたびに、クライエントが置かれている状況が見えてきて、主訴がはっきりしてくる。

だから、初心者が言う「質問力」というワードには違和感を感じる。熟練のキャリコンが言うなら、また意味が違ってくるんだろうけど。けど、そんな初心者の私が感じる違和感は、お口チャックで。まだうまく言語化はできない感覚だから。

3回目の実技講習での収穫は、オブザーバーをしていた時に感じたこと。私が受けている講座では、同じケースを2回やる。1回目やって、フィードバックをもらって、もう一度やってみる。同じケースでも、キャリコンの関わり方で流れが変わってくる。大体、1回目よりも2回目がよくなることが多い。当たり前だけど。でも、私がオブザーバーをしていて、1回目の方が2回目よりも、その相談者への共感がしやすいと感じたことがあった。相談者は、2回目の方が気持ちが楽になったと言っていたのだけど。どうして1回目の方が相談者への共感が深かったかを考えてみて、1回目と2回目の違いを思い返した。「相談者が今まで頑張ってきたこと」を詳しく聞いていたかどうか、かもな、と思った。

1回目は、相談者が販売職で長年がんばってきたことを聞き、もちろんそこをほめて共感をする、ということがあった。その背景があり、数年後の定年に対して不安を感じている相談者の苦しみにとても共感ができた。2回目は少し話の流れが変わって、今まで頑張ってきたことの話をしなかった。だけれども、1回目には聞けなかった違う方面の話を聞けていた。でも、相談者が一生懸命やってきたことの話を聞いていないと、なんだか会話が浅い印象を持った。相談者の悩み苦しみを深く理解してあげることが難しいというか。。。

次、最後の実技講習では、相談者が頑張ってきたこと、一生懸命やってきたこと、頑張ってきた思い、原動力、を聞いて、もちろん褒める、ということに注意してやってみたいと思った。