出陣式に臨むような気持ち、と書いたハスちゃん卒業式。出席できるかどうか、というところから、無事式に参列することができました。うん、いろいろあったけど、卒業式に参加できたことは、とてもよかった。
教育委員会、町長、校長の祝辞が長い!予想していたけど、長い!そして魂がはいっていない、おそらく毎年同じ内容なのではないかと思われる内容、ちゃんと聞くと腹が立つから、何故か念仏を唱えていた。笑
一番腹が立ったのは、町長の祝辞で「誰一人取り残さない!」という美辞麗句だな。そうじゃないから。本当に嫌だった。
念仏を唱える私、そして大仏のように無表情のハスちゃん。ただただ、時間が過ぎるのを耐える2人。。。2人じゃないか、参列者のほとんどがそうだったはず。
卒業生を送る歌、で、雰囲気が一変。卒業生3人が在校生、先生、参列者の方を向く。
あれ?外してる人いない?と内心ざわつく。ちょっと様子を伺うと、誰よりも大きな声で歌っている校長先生がかなり音を外してる。こちらを向いて立っているハスちゃんの目が、卒業式始まって初めてキラっと輝いた。気持ちが通った顔になった。ハスちゃんも同じことに気づいたに違いない。
児童生徒13人しかいないから、先生達も貴重な戦力(歌の)なんだけど、かなり大きな声で、かなりはずしている。よく聞いたら、アルトを歌ってるんだけど、アルトを外すから、なんだか本当に絶妙な外し方で。。。もう笑いをこらえるのに必死。このときばかりは、いつもは煩わしいマスクさまさま。マスクがなかったらかなり失礼な人になっていたかもしれない。
私はこの校長先生の教育方針と真向から対立してしまった。お互い相容れない存在。この人が赴任してきたから大好きな奄美を去る決心ができた。それくらい本当に嫌な存在だったのだけど、誰よりも大きな声で音程を外し、がんばって歌っている校長先生を見ていたら、何だかかわいいなぁ、必死なんだなぁ、と思って。トイレでうんこを流すような感覚で、ジャーっと負の感情が流れて行った。不思議な感覚だった。だから、卒業式、出れてよかった。
ハスちゃんが帰宅して、もちろん話題は校長先生の音痴について。すごかったね、と笑い合い、私が「ハスちゃんの目が校長先生が歌い出して急にキラリンと光ったからね(それまではゾンビみたいだった)、ハスちゃん校長先生の音痴に気づいたな、と分かって、そして笑いをこらえてるママとね、ひどい親子だなぁと思ったよ」と言ったら、「いや、参列者全員笑ってたよ」だって。卒業生は参列者の方を向いて立ってるから、全員の顔がよく見えたみたいだけど、全員笑いをこらえてるのがわかったって。得に、高齢者のおばぁちゃん達なんて、遠慮なしに校長先生2度見してたよ!って。大爆笑!
なんだかね、life is beautiful! そう思った。
ハスちゃん、卒業おめでとう。義務教育が小学校までならよかったのに、という捨て台詞を吐いていますが、さて、中学校どうなるかなぁ。