親に嘘をつくこと

カメちゃんの同級生S君の母親、仲良くしている方から連絡があった。昨日S君の消しゴムがものさしで切ったようなギザギザの跡がついていて、それどうしたの?と聞いたら、カメちゃんにやられたと言った。今まで消しゴムが割られたり、鉛筆がおられたりしていたけど、子供のことだから親が口を出さないでおこうと思っていたけど、ものを大切にしないことを懸念 しているからカメちゃんに確認してほしいと言われた。

カメちゃんに確認したら、「それS君自分でやってたよ。ケシバトする時に勝つために、水でぬらしたり、チョークの粉をつけたりするんだけどね、ものさしで消しゴムをギザギザに切れ目を入れたら滑らなくなるかも、ってS君けずってたんだよ」と教えてくれた。

S君が嘘をついていた。S君のお母さん、がっかりして、怒るだろうなぁと思って、気が重くなった。

思った通り、お母さんは嘘をついて人のせいにしたことが許せない、と言った。そして物を大切にしないこともダメだと言った。彼女は正しい、けれども、S君が嘘をついたのは、お母さんに怒られたくないから。本当の事を言ったら、ものを大切にしないのはダメ!と怒られると思ったから。だから嘘をついた。そこを話したけど、理解をしてもらえなかった。

私とは違う価値観を持っている人。人として道徳的に正しいことを子供に教え、そのような行動を求める人。正しいことを言っているけれども、でもいつもS君の気持ちが置き去り。

S君が消しゴムをものさしで切ったのは、ケシバトで勝つための工夫。勝ちたかったんだよ。その気持ちを無視して、物を大切にすることを押し付けることは、どうなんだろう。

親に本音で話せないこと。嘘をつくこと。怒られたくないから。私はそれは幸せではないと思うんだけど、伝わらなかった。それが悲しい。