漫画家ハスちゃん

「学校たのしくない」とことある度に言い続けているハスちゃんです。嫌なことがあるわけではないんだけれども、楽しくない様です。”嫌なことがないということは、幸せなことなんだよ”とハスちゃんにはその都度話しているけれども、今、公立小学校が”たのしくない”というのは、どんぐり倶楽部的には”健全”に育っているということなのかな、といつもモヤモヤしている。

「あー早く学校に行きたい」とハスちゃんが言った。しかも土曜日に。「なんとか先生に言って明日学校あることにしてもらってよ」なんて頼んでくる。理由を聞くと、上手に絵が書けたから、それを6年生の絵を書くのが上手なおねえちゃんに話したいんだって。ちょっと拍子抜けする理由だったのだけど、そうだよね、学校って、お友達との交流が楽しいんだもんねぇとなんだか納得もした。

ハスちゃんが1日かけて書き上げた作品

子どもに色々やらせる時間を極力減らして、とにかく自由に遊ばせる時間を増やせたら、さまざまな問題が解決するのではないか。今不登校になっている子どもの半数は救えるのではないか。そんなことを思いめぐらしている。

今住んでいる集落の近くで、元漫画家の方が主宰する漫画教室というのがある。ハスちゃんは1度行ったけど、楽しくなかった、もう行かないと言った。学校で、6年生のおねえちゃんが、「私も前その漫画教室に行ってたんだけど、友達がいないから行くのやめたの。ハスちゃんが行くならまた行こうかな」と言ったらしくて、ハスちゃんも「おねーちゃんが行くなら私も行く!」と大張り切り。

多分、教室に行くより、自由に絵を書いている方が楽しいと思うのだけど、なんだかウキウキワクワクしているハスちゃんを見ているだけで嬉しい。仲間がいるのって、いいよね。

ルパンエックスの鉄砲

土曜日の朝、近所のお友達を誘いに行ったら、「おでかけしてた」と残念そうにカメちゃんが帰ってきた。そして、「ぼく、ルパンエックスの鉄砲つくる!」とたくさん割り箸を集めはじめた。

本体と部品がクルクル回るようにしたかったみたいだけど、それをどうしたらいいかを悩んでいた。ガムテープで止めてしまったら回らないしなぁ、色々つぶやくカメちゃんに、ハスちゃんが参戦。

「押しピンで留めようかな、そしたら回るよね」というカメちゃんに、「そしたら押しピンの先が突き出てあぶないでしょう」など色々と話し合っている。

ハスちゃんは、1年くらい前から”発明家”になりたいと言うようになった。そして最近、カメちゃんも”発明家”になりたいと言い出した。(2人とも朝ドラのまんぷくは見ていないのでテレビの影響ではない)ハスちゃんは、じゃあ私が設計図を書いて、カメちゃんが組み立てる人になればいいねと言っていた。

ルパンエックスの鉄砲を2人で相談しながら作る様子を見ていて、もしかしたら、兄弟発明ユニットになったりして。。。とひそかにワクワクしていたら、ハスちゃんが「いいこと思いついた!貸して!」と作業が始まった。

短く切った割り箸で穴を作った

割り箸に穴を開ける道具が無いから、穴を開けたい部分の箸を短く切って、結果的にそこが穴になる仕組みにしていて、感心した。自分で考えついたんだもん、大したもんです。

本体と部品

カメちゃん、午後この鉄砲をお友達に見せたら、「ルパンエックスの鉄砲にそっくりじゃん!」と言われたと嬉しそうに帰ってきた。よかったね。

ルパンエックスの鉄砲

これがカメちゃんの日記です!

工作の船

カメちゃんは工作が大好き。
廃材をためておくと、次々いろいろ作っていきます。

今は、わりばしブーム。
わりばしで、船を作りました。

割り箸の船
割り箸の船

もっともっと作りたかったけど、寝る時間になったから、また明日やればいいよ、と中断。
翌日、自ら6時半過ぎに起きてすぐ「船の続きする」と制作続行。

「僕、これ明日学校に持っていく!みんなに見せたい!」とカメちゃん。

大切なもの、壊れたり無くなったら悲しいものは学校に持っていかないこと、
学校に持っていくなら、お友達に触らせてあげたり、貸してあげること。

こんなことを確認して、「大丈夫」と言って持っていきました。

割り箸の船
かっこいい船になってます、自慢したいよね

片手には図工で作った作品、片手には持っていった船を持って帰宅したカメちゃん、
「先生に、もう家で作った工作の作品を学校に持ってきちゃダメって言われた」と言いました。

「え?なんで?理由は聞いた?」と聞いたら、「理由は聞かなかった」と。

子どもにとって(特に低学年)、先生の言いつけは絶対で、それに対して疑問すら持つ権利すらない感じ。

「こんどから、先生に〇〇しないで、禁止って言われたら、どうしてですか?と理由を聞いてね」と言うと、
横からハスちゃんが、「それ、言いづらいんだよね~」と言いました。

子どもが「どうして?何で?」と聞きづらい雰囲気というものが存在するみたいで。
それじゃぁ、ダメじゃない、と思う。

カメちゃんの船の話に戻ります。
ハスちゃんが、「広島の小学校でも、学校に関係ないもの持ってきたらダメという決まりあった」と言いました。
そう、多分、すべての公立小学校の先生がそう言うと思う。

今通っているのは、小学生が14名しかいない小さな小学校。
複式学級で、教室内には生徒が5-6名しかいない。
そんな小さな学級なんだから、昨夜工作した作品を持って行くくらいいいんじゃないの?

割り箸の弓矢
カメちゃん作の弓矢

カメちゃんが自主的に夢中で作った作品を見て、
「いいな、僕もやってみよう」と刺激を受ける子もいるんじゃない?
図工の時間、先生から指示があり、評価される中でやる工作ではなくて、
自主的に工作をやりたいな!と感じて、取り組むきっかけになるかもしれないのに。

割り箸の弓矢
細部までこだわってます

“学校に関係ないもの”という言い方にも違和感。
いろんな子どもがいて、趣味や好きな事がいろいろあって、それぞれ放課後の過ごし方があって、
何か感動的な体験をしたとして、それを学校の先生やクラスメートに共有したい!という気持ち。
その気持ちを、私は大切にしたい。
そして、その感動に共感してもらったり、認めてもらえることで、自信、自己肯定感がつくのでは?

学校の先生はなにかと、日記を書かせるのが好きだけれども、
カメちゃんは日記、今まで1日しか書いていません。

私がそれでいい、と言っています。
書きたかったら書いたらいい、嫌だったらしなくていい。
感動を文字で伝えるのは、まだ早いから。
まだアウトプットする時期ではないから。今はひたすらインプット、インプットでいい。

1日だけ書いた日記は、日記帳が配られた初日に書きました。
書き終わって「日記ってたのしいね~」とカメちゃんは言いました。
けれども、次の日からは書かないと。
無理やり毎日書きたくもない日記を書かせるよりも、
「日記ってたのしいね」と感じた気持ちをそのまま、保存したいのです。

日記という文字情報じゃなくて、家で自主的に作った作品を持っていったら、ダメ!と言われるんだろう。
残念です。

カメちゃんの鎧

段ボール工作 鎧

1年生のカメちゃんは、小さなころから段ボールや廃材工作が大好き。

私は、子どもが創造力を働かせて、プラスチックケースや箱やなんかで
色々と工作するのを見るのがとっても好きです。

昨日と一昨日、2日かけて、カメちゃんが鎧を作りました。
鎧本体と、手につける部品、刀と盾、そして銃のセットです。
カメちゃん、下絵はいつもハスちゃんにお願いしています。
段ボール工作 鎧
脱ぎ着しにくそうなのが難点ですが、いいのができました。
強そうです。